第2節 河川工事等(第16条―第22条の2)/河川法
(昭和三十九年七月十日法律第167号)
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最終改正:平成一四年三月三〇日法律第4号
第2節 河川工事等
(河川整備基本方針)
第16条
河川管理者は、その管理する河川について、計画高水流量その他当該河川の河川工事及び河川の維持(次条において「河川の整備」という。)についての基本となるべき方針に関する事項(以下「河川整備基本方針」という。)を定めておかなければならない。
2
河川整備基本方針は、水害発生の状況、水資源の利用の現況及び開発並びに河川環境の状況を考慮し、かつ、国土総合開発計画及び環境基本計画との調整を図つて、政令で定めるところにより、水系ごとに、その水系に係る河川の総合的管理が確保できるように定められなければならない。
3
国土交通大臣は、河川整備基本方針を定めようとするときは、あらかじめ、社会資本整備審議会の意見を聴かなければならない。
4
都道府県知事は、河川整備基本方針を定めようとする場合において、当該都道府県知事が統括する都道府県に都道府県河川審議会が置かれているときは、あらかじめ、当該都道府県河川審議会の意見を聴かなければならない。
5
河川管理者は、河川整備基本方針を定めたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
6
前3項の規定は、河川整備基本方針の変更について準用する。
(河川整備計画)
第16条の2
河川管理者は、河川整備基本方針に沿つて計画的に河川の整備を実施すべき区間について、当該河川の整備に関する計画(以下「河川整備計画」という。)を定めておかなければならない。
2
河川整備計画は、河川整備基本方針に即し、かつ、公害防止計画が定められている地域に存する河川にあつては当該公害防止計画との調整を図つて、政令で定めるところにより、当該河川の総合的な管理が確保できるように定められなければならない。この場合において、河川管理者は、降雨量、地形、地質その他の事情によりしばしば洪水による災害が発生している区域につき、災害の発生を防止し、又は災害を軽減するために必要な措置を講ずるように特に配慮しなければならない。
3
河川管理者は、河川整備計画の案を作成しようとする場合において必要があると認めるときは、河川に関し学識経験を有する者の意見を聴かなければならない。
4
河川管理者は、前項に規定する場合において必要があると認めるときは、公聴会の開催等関係住民の意見を反映させるために必要な措置を講じなければならない。
5
河川管理者は、河川整備計画を定めようとするときは、あらかじめ、政令で定めるところにより、関係都道府県知事又は関係市町村長の意見を聴かなければならない。
6
河川管理者は、河川整備計画を定めたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
7
第3項から前項までの規定は、河川整備計画の変更について準用する。
(市町村長の施行する工事等)
第16条の3
市町村長は、第9条第5項及び第10条第2項の規定による場合のほか、第9条第1項及び第2項並びに第10条第1項の規定にかかわらず、あらかじめ、河川管理者と協議して、河川工事又は河川の維持を行うことができる。ただし、その実施の目的、河川に及ぼす影響の程度、市町村長の統括する市町村の人口規模その他の事由により河川管理上適切でないものとして政令で定めるものについては、この限りでない。
2
市町村長は、前項の規定による協議に基づき、河川工事又は河川の維持を行おうとするとき、及び当該河川工事又は河川の維持を完了したときは、国土交通省令で定めるところにより、その旨を公示しなければならない。
3
市町村長は、第1項の規定による協議に基づき、河川工事又は河川の維持を行う場合においては、政令で定めるところにより、河川管理者に代わつてその権限を行うものとする。
(兼用工作物の工事等の協議)
第17条
河川管理施設と河川管理施設以外の施設又は工作物(以下「他の工作物」という。)とが相互に効用を兼ねる場合においては、河川管理者及び他の工作物の管理者は、協議して別に管理の方法を定め、当該河川管理施設及び他の工作物の工事、維持又は操作を行なうことができる。
2
河川管理者は、前項の規定による協議に基づき、他の工作物の管理者が河川管理施設の工事、維持又は操作を行なう場合においては、国土交通省令で定めるところにより、その旨を公示しなければならない。
(工事原因者の工事の施行等)
第18条
河川管理者は、河川工事以外の工事(以下「他の工事」という。)又は河川を損傷し、若しくは汚損した行為若しくは河川の現状を変更する必要を生じさせた行為(以下「他の行為」という。)によつて必要を生じた河川工事又は河川の維持を当該他の工事の施行者又は当該他の行為の行為者に行わせることができる。
(附帯工事の施行)
第19条
河川管理者は、河川工事により必要を生じた他の工事又は河川工事を施行するために必要を生じた他の工事を当該河川工事とあわせて施行することができる。
(河川管理者以外の者の施行する工事等)
第20条
河川管理者以外の者は、第11条、第16条の3第1項、第17条第1項及び第18条の規定による場合のほか、あらかじめ、政令で定めるところにより河川管理者の承認を受けて、河川工事又は河川の維持を行うことができる。ただし、政令で定める軽易なものについては、河川管理者の承認を受けることを要しない。
(工事の施行に伴う損失の補償)
第21条
土地収用法(昭和二十六年法律第219号)第93条第1項の規定による場合を除き、河川工事の施行により、当該河川に面する土地について、通路、みぞ、かき、さくその他の施設若しくは工作物を新築し、増築し、修繕し、若しくは移転し、又は盛土若しくは切土をするやむを得ない必要があると認められる場合においては、河川管理者(当該河川工事が河川管理者以外の者が行なうものであるときは、その者。以下この条において同じ。)は、これらの工事をすることを必要とする者(以下この条において、「損失を受けた者」という。)の請求により、これに要する費用の全部又は一部を補償しなければならない。この場合において、河川管理者又は損失を受けた者は、補償金の全部又は一部に代えて河川管理者が当該工事を施行することを要求することができる。
2
前項の規定による損失の補償は、河川工事の完了の日から一年を経過した後においては、請求することができない。
3
第1項の規定による損失の補償については、河川管理者と損失を受けた者とが協議しなければならない。
4
前項の規定による協議が成立しない場合においては、河川管理者又は損失を受けた者は、政令で定めるところにより、収用委員会に土地収用法第94条の規定による裁決を申請することができる。
(洪水時等における緊急措置)
第22条
洪水、高潮等による危険が切迫した場合において、水災を防御し、又はこれによる被害を軽減する措置をとるため緊急の必要があるときは、河川管理者は、その現場において、必要な土地を使用し、土石、竹木その他の資材を使用し、若しくは収用し、車両その他の運搬具若しくは器具を使用し、又は工作物その他の障害物を処分することができる。
2
河川管理者は、前項に規定する措置をとるため緊急の必要があるときは、その附近に居住する者又はその現場にある者を当該業務に従事させることができる。
3
河川管理者は、第1項の規定による収用、使用又は処分により損失を受けた者があるときは、その者に対して、通常生ずべき損失を補償しなければならない。
4
前項の規定による損失の補償については、河川管理者と損失を受けた者とが協議しなければならない。
5
前項の規定による協議が成立しない場合においては、河川管理者は、自己の見積つた金額を損失を受けた者に支払わなければならない。この場合において、当該金額について不服がある者は、政令で定めるところにより、補償金の支払を受けた日から三十日以内に、収用委員会に土地収用法第94条の規定による裁決を申請することができる。
6
第2項の規定により業務に従事した者が当該業務に従事したことにより死亡し、負傷し、若しくは病気にかかり、又は当該業務に従事したことによる負傷若しくは病気により死亡し、若しくは障害の状態となつたときは、河川管理者は、政令で定めるところにより、その者又はその者の遺族若しくは被扶養者がこれらの原因によつて受ける損害を補償しなければならない。
(高規格堤防の他人の土地における原状回復措置等)
第22条の2
河川管理者又はその命じた者若しくはその委任を受けた者は、高規格堤防特別区域内における高規格堤防の部分が損傷し、又は損傷するおそれがあり、河川管理上著しい支障が生ずると認められる場合においては、他人の土地において、その支障を除去するために必要な限度において、その高規格堤防の部分を原状に回復する措置又はその原状回復若しくは保全のために必要な地盤の修補、物件の除却その他の措置(以下「原状回復措置等」という。)をとることができる。
2
前項の規定により他人の土地において原状回復措置等をとろうとする場合においては、あらかじめ、当該土地の所有者及び占有者に通知して、その意見を聴かなければならない。
3
第1項の場合において、他人の占有する土地に立ち入るときは、前項の規定によるほか、第89条第2項から第5項までの規定によらなければならない。
4
土地の所有者又は占有者は、正当な理由がない限り、第1項の規定による原状回復措置等を拒み、又は妨げてはならない。
5
河川管理者は、第1項の規定による原状回復措置等により損失を受けた者があるときは、その者に対して、通常生ずべき損失を補償しなければならない。
6
前条第4項及び第5項の規定は、前項の規定による損失の補償について準用する。
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